イベント

第8回 インタラクティブ・ミーティング

テーマ
『日本企業の経営進化とジェンダーシステム』

今回の定例会(インタラクティブ・ミーティング)では、日本の企業組織と経営システムの革新のための、「女性視点の意味」について議論します。 成功している大企業は、女性を管理職に登用し組織効率を高めています。 そこでは、日本の企業組織・日本型経営における<視点の多様性>を生かす進化した経営の実践とジェンダー差別のブレイクスルーを垣間見ることができます。

  研究者講演として、「女性にとっての日本経営」「ジェンダーと企業経営」の著者
であり、異質の融合マネジメントおよびグローバル経営論を専門とする早稲田大学商学部谷口真美助教授からの問題提起を受け、続いて、ムービー写メールソフト開発会社社長(加治木紀子氏)による講演、東京電力での女性管理職登用の紹介(労務人事部遠藤卓実氏)、根来龍之教授(IT戦略研究所所長)による総括を予定しています。
  加治木紀子氏は、マーケティング会社を起業しソフト開発会社への変身に成功されたベンチャー経営者です。 その文脈では、今回の例会はソフトウェアベンチャーの成功をめぐる議論も隠れたテーマとして持っています。

司会:井上達彦商学部助教授(IT戦略研究所副所長)

15:30-15:40
ご挨拶
『ご挨拶・フォーラムのご紹介』
根来龍之 早稲田大学IT戦略研究所長、大学院商学研究科教授
15:40-16:25
研究者講演
『ダイバシティ(多様性)と企業の戦略的行動』

これまで日本企業は、欧米企業に比べてダイバシティを高める法的・政治的あるいは労働市場からのプレッシャーに直面していませんでした。
しかしながら、近年は、日本企業にとってもダイバシティの重要性が高まってきています。グローバル企業の中でも、真にグローバル市場で強い企業、既存のパラダイムを変えるような戦略的な変革を行うことができる企業は、ダイバシティマネジメントに長けているケースが多く見受けられます。
ダイバシティマネジメントの理論モデルと事例をもとに、今後の組織マネジメントについて考えます。

谷口真美  早稲田大学商学部助教授

16:25-17:10
経営者講演
『女性経営者から見たグローバルな経営』
加治木紀子  株式会社オフィスノア 代表取締役社長
17:10-17:30
ケーススタディ
『東京電力における女性管理職積極登用の狙い』
遠藤卓実  東京電力株式会社 労務人事部副部長
17:30-18:00
パネル
パネル・ディスカッション、質疑応答
モデレータ 根来龍之 早稲田大学IT戦略研究所長
18:10-20:00
名刺交換会
同会場の3階にて行います
開催日時
2005年 2月 17日(木)
コロキアム
名刺交換会
15:30-18:00
18:10-20:00
早稲田大学 国際会議場
井深大記念ホール  地図
参加資格
フォーラムメンバー限定
(代理・同行参加は、規定により課長以上の役職者に限ります。)
参加費
ミーティング参加費 無料
名刺交換会(懇親会)3,000円(税込)
両方にご参加の場合3,000円(税込)
講師略歴(敬称略, 順不同)
谷口真美
谷口真美

早稲田大学商学部助教授
1996年3月 神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了, 同年3月博士(経営学)取得
1996年4月―1999年3月 広島経済大学経済学部経営学科専任講師
1999年4月-2000年3月 同 助教授
2000年4月-2003年3月 広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻(社会人対象MBA)助教授
2000年10月〜2001年4月 米国ボストン大学大学院 組織行動学科・エグゼクティブ・ラウンドテーブル 
客員研究員
2003年4月-現在 早稲田大学大学院 商学研究科 助教授
■担当科目
大学院:ダイバシティ・マネジメント、国際ビジネス論、グローバル・リーダー特論
学部:ダイバシティ・マネジメント、グローバル経営、専門英語購読

■研究概要: 現在、組織変革にかかわる次の3つのテーマにとりくんでいる。
(1) 異質リーダーの登用と企業のパフォーマンス
(2) 多様性(ダイバシティ)が組織に与える影響
(3) 日本と欧米の経営モデルが融合していくプロセス

■主要業績 (論文)
1. 「経営モデルの融合プロセス:フォード資本提携強化後のマツダの経営革新」(神戸大学 経済経営研究所
延岡健太郎と共著)『国民経済雑誌』神戸大学経済経営研究所平成15年3月号.
2. Taniguchi, Mami. 2002.Leadership and Commitment, Women and the Japanese System, C. Brooklyn Derr, Sylvie Roussillon and Frank Bournois, Cross-Cultural Approaches to Leadership Development, Westport, CT:Quantum Books
3.分担執筆 「女性にとっての日本経営」『ジェンダーと企業経営』(佐野陽子・嶋根政充・志野澄人 編著)東洋経済新報社(2001)


加治木紀子
加治木紀子

株式会社オフィスノア 代表取締役社長

1960 東京に生まれる
1980 大妻女子短期大学英文科卒業 卒業後、大手画廊で契約社員として勤務
1985 有限会社オフィスノア設立。主業務はイベント・コンパニオンなどの派遣
1988 株式会社オフィスノア。主業務はマーケティング&コンサルティング   
以降、時代に合った業務として、女性製品の開発企画、都市開発、飲食店設計、イベント、ビールやファッションの新ブランド計画など様々な業種を手がける
1993 社内にR&D室開設し、Nancy開発着手
1996〜1998 経済産業省(旧称:通産省)の外郭団体IPAから補正予算獲得
1998〜2000 NTTドコモとのマーケティング契約により、写メール端末”キャメッセ”発売
2000 モバイル版Nancy開発完成し、世界初で2.5Gの携帯電話でライブ配信実施
2001 シャープ”Zaurus”向けにライセンス契約
2002 ボーダフォン日本とライセンス契約し、”ムービー写メール”に標準搭載、NTTドコモ iモード初の動画機能として、端末に搭載、中国で開催されたCeBITで中国移動のブースで中国初の動画サービスとして発表
2003 中国で初ライブ配信実施、タイで動画サービス
2004 ブラジル初の動画サービスとして開始、中国移動の動画サービスとして開始、シンガポールで動画サービス開始、インドでサービス開始。今後タイ、マレーシア、オーストラリアや中南米でサービス開始予定


遠藤卓実
遠藤卓実

東京電力株式会社 労務人事部副部長

1960年生まれ。1982年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。
同年 東京電力株式会社入社。1988年慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。
人事部人事計画課副長、総合研修センターイノベーション研修グループマネージャーを経て、 2002年より現職


根来 龍之
根来 龍之
早稲田大学IT戦略研究所所長、大学院商学研究科MBAコース教授

1952年三重県生まれ。京都大学卒業(社会学専攻)。慶應義塾大学経営管理研究科(MBA)修了後、鉄鋼メーカー、英ハル大学客員研究員、文教大学教授などを経て、現職。経営情報学会誌前編集長。組織学会理事。CRM協議会副理事長。Systems Research誌Editorial Board。
主な著書に『代替品の戦略』(東洋経済新報社)、『デジタル時代の経営戦略』(メディアセレクト、監修)、『オープンパートナシップ経営』(PHP、共著)、『ネットビジネスの経営戦略』(日科技連、共著)、『ERPとビジネス改革』(日科技連、共著)などがある。

井上 達彦
井上 達彦

早稲田大学IT戦略研究所副所長、商学部・大学院商学研究科 助教授

横浜国立大学経営学部卒業(1992)、神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了(1997)、経営学博士(神戸大学)。駿河台大学経済学部、大阪経済大学経営学部、広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻助教授を経て現職 。著書として、『情報技術と事業システムの進化』 (1998,白桃書房)などがある。


*講師、講演内容は、変更になる場合があります